はじめに
うつ病に悩む人々にとって、誰かに相談することは非常に重要です。しかし、多くの患者さんは家族に必要以上の心配をかけたくないという理由で、家族に相談しづらいことがあります。そんな時には、外部の相談窓口を利用することが効果的です。今回は、私も利用した事のある健康保険組合の健康相談ダイヤルと、厚生労働省が運営する「こころの耳」サイトについて紹介します。
健康保険組合の健康相談ダイヤル
各健康保険組合には、加入者の健康管理をサポートするための健康相談ダイヤルが設置されています。このダイヤルでは、専門の相談員が電話で健康に関する様々な相談に応じてくれます。もちろん、うつ病などのメンタルヘルスだけでなく、身体的な病気や、自分や家族の急な発熱や怪我などに関しても看護師さんなど専門の方に相談できます。これは、各組合によるかもしれませんが、メンタルヘルスに関しては専門の電話番号があり、その専門のスタッフさんが相談員さんに繋いでくれたり、必要なアドバイスや適切な医療機関の紹介を受けることができます。
メリット:
- 24時間365日対応している場合が多く、その場合は業務時間外や土日でも相談可能。
- 会社とは別の組織のため、会社に知られる事なくプライバシーが守られる。
- 専門の相談員が対応するため、心理士さんとの面談や医療機関の受診など的確なアドバイスを得られる。
- 利用料は無料。
健康保険組合の健康相談ダイヤルは、会社の福利厚生の一環として提供されていることが多く、利用は無料です。私の場合は、健康相談ダイヤルから心理士さんのカウンセリングに繋いでもらう事ができ、年間5回までのオンライン相談を無料で利用する事ができました。皆さんもご自身が加入している健康保険組合の窓口情報を確認し、必要に応じて利用してみて下さい。
厚生労働省の「こころの耳」サイト
「こころの耳」は、厚生労働省が運営するメンタルヘルスに関する総合情報サイトです。このサイトでは、うつ病やストレスに関する情報、セルフチェックツール、専門機関の検索機能など、様々なリソースが提供されています。また、本人だけでなく、家族や事業者、その上司など周囲の人向けの情報も整理されています。
「こころの耳」サイトの特徴:
- メンタルヘルスに関する信頼性の高い情報を提供。
- セルフチェックツールを使って、自分の心の状態を確認できる。
- 専門機関の検索機能を利用して、適切な医療機関を見つけられる。
- 家族や人事労務担当者も電話相談可能。
「こころの耳」では、メールやチャットでの相談サービスも提供されており、匿名での相談が可能です。家族や職場に話しづらいと感じる時でも、安心して利用できます。
>>【働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳】はここです。
家族に相談しにくい時の外部窓口の利用
うつ病患者さんが家族に相談しにくい理由は多岐にわたりますが、その一つに「家族に心配をかけたくない」という思いがあると思います。外部の相談窓口を利用することで、このような心配を軽減しながら、適切なサポートを受けることができます。
外部相談窓口のメリット:
- 中立的な立場でのアドバイスを受けられる。
- 家族や職場に知られることなく相談できる。
- 専門的な知識を持つ相談員さんからのサポートや情報が得られる。
- 無料で心理士さんなどに相談できたり、カウンセリングを受けたりできる場合もある。
まとめ
うつ病に悩む方々にとって、相談窓口の利用は非常に重要なステップだと思います。健康保険組合の健康相談ダイヤルや、厚生労働省の「こころの耳」サイトは、家族に相談しにくい場合の強力なサポートとなります。自分一人で抱え込まず、これらの窓口を活用して、適切なサポートを受けることで、回復への道を進むことができます。必要な時には遠慮せず、専門家に相談することを忘れないでください。私もそうでしたが、どん底にいる時は、何かを調べるなど情報収集する気力もないかと思います。その為、今健康な方も「へ~そんな窓口があるんだ」と、ぼんやりとでも覚えておいて頂けると嬉しく思います。